NFAO GALLERY
Curator's 3 pages chosen from
’BALLA’
ISBN 1556601654
EDIZIONI GALLERIA FONTE D'ABISSO
Giovanni Lista (1982)

Giacomo Balla
1871/07/18~1958/03/01
イタリア トリノ出身の画家であるバッラ。
幼くして写真家の父を亡くし、家計を支えながら画家となった。
トリノからローマ、パリで分割主義や印象派の影響を受け、肖像画などを描いた。
ボッチョー二、セヴェリー二と出会い、色彩について教示するように。
その後彼らと共に、マリネッティにより形作られた未来派のメンバーとして活躍。
色を光や分子の動きとして表現したように、対象の動きもキャンバスで表現しようとしたバッラの魅力。
この本から選んだ3ページはこちら。
1 Ritratto della madre(1901) と写真に納まるBALLA
自分の作品と共に撮影された1枚。バッラはローマの写真サークルにて当時イタリアで有名だった写真家たちと関係を築いた。
当時世間を驚かせたマイブリッジの連続写真の影響は次のページでも見てとることが出来る。彼にとって写真が身近なもの、研究対象であったことを物語る1ページ。
2 Bambina che corre sul balcone (1912)
未来派的、動きにフォーカスした作品。マイブリッジの連続写真の影響を感じる。少女の足の習作が他にも掲載されており、研究過程を見ることができる。色彩も点描による分割で時間の経過を表現し、バッラの研究が詰まった1ページ。
3 Noi quattro allo specchio (1945)
未来派は戦争を賛美するなど政治との側面が強く印象づけられるが、バッラの作品は速度や色彩の研究面が強い。抽象画もデザイン的な面が見られ他の未来派の作品と比較すると穏やかであり、そんな彼の生涯を感じる1ページ。